F4の露出計は、3種類の測光方式が選べるようになっています。マルチパターン測光、中央部重点平均測光、スポット測光です。測光方式の違いは露出を決める上で重要な要素の一つになります。F4だけではなく、現在のカメラを代表するこの3種類の測光方式を見ていきたいと思います。
中央部重点平均測光
この測光方式が分割測光が一般的になるまでは主流の方式でした、漢字ばかりでイカツイので、少しかみ砕くと、「画面中央部に重点を置きつつ、画面全体を平均的に測光する」ということです。左図が画面内の測光分布です。画面内で山になっているところが光が感じやすい部分です。高さが高い程、鋭敏です。
この測光方式で前提となっていることがあります。
被写体は画面中央であること
画面の上部は空であること
です。
普通、写真を撮る場合は、画面中央に写したい物を置きますよね。だから「中央部重点」なんです。さらに測光分布を見てみると、下の方に比べて、上の方(奥の方)は、感度が低くなっています。これはカメラを水平に構えた時、たいてい上部は空になるでしょうということで画面の上部の感度を低くしてあります。裏を返すと、画面中央に撮りたいものを置かない場合は、露出に気を付ける必要が出てくるということです。
長所
わかりやすいです。ファインダー内に表示される値の納得がしやすいです。画面内でどの部分を測光しているかを把握しやすいです。
欠点
間違いなく適正露出が得られるわけではないです。最終的な露出を決定する上である程度経験から判断して、露出を補正する必要が出てくる場合があります。
マルチパターン測光(分割測光)
最近はやりの、というより最も一般的な測光方式です。ニコンが世界で初めて実用化を行い、1983年発売のNikon
FAに搭載されました。マルチパターン測光という呼称はニコン独自のもので一般的には分割測光や評価測光という言い方をします。
ニコンの場合は左に示すように画面内を5分割した上で、それぞれ部分の露出を測定してカメラに搭載されたCPUが画面全体の露光量を決定します。
長所
適正露出が得られる確率が中央部重点測光よりも高いです。失敗が少ないです。
短所
カメラがどういう仕組み(アルゴリズム)で露出を決めているのかがわかりづらい、というよりわからないです。ファインダー内の指示値が納得出来ないことが結構あります。ですので、意図的に露出の加減をすることが難しいです。
スポット測光
その名の通り、画面中央のわずか数%の面積を測光します。
長所
厳密な露出決定をすることが可能です。特に明暗差がある被写体の場合は、威力を発揮します。
短所
使いこなしが難しいです。画面全体で適正露出を得るには数カ所の露出を計った上で自分の経験を元に、最終的な露出を決定する必要があります。
F4を購入して中央部重点のほか、マルチパターン測光とスポット測光が使えるようになったのですが、まだまだ、試行錯誤の状態です。スポット測光は中央部重点同様明快なので、失敗した場合も理由がある程度はわかります。問題はマルチパターン測光で、自分が予想した露出と異なる値を示すことが多く、非常にわかりづらく戸惑うことが多いです。当分はいままで同様、中央部重点で撮っていこうかと思っています。