
焦点距離50mm程度の標準マクロレンズは接写から風景まで何でもこなせる上にコンパクトであるため、非常に実用的であると言われていますが、本当にそうでしょうか。僕はちょっと疑問を持っています。本格的な撮影でレンズを数本持っていく場合ではなく、お散歩写真なんかで一本だけ連れ出すような場合を想定してみましょう。
まずは、マクロレンズと普通の50mmレンズのスペックを比較してみます。
| レンズ名 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | 重さ | 価格(税別) |
| Ai Micro Nikkor 55mm F2.8S | 0.25m | 1/2倍 | 290g | 45,000円 |
| Ai Nikkor 50mm F1.4S | 0.45m | 1/6.8倍 | 250g | 43,000円 |
こうやってみてみるとマクロレンズはレンズの明るさと引き替えに最短撮影距離/最大撮影倍率を手に入れていることがわかります。普通の50mmレンズは最短撮影距離はそこそこですが、とても明るいです。結局、自分の撮影スタイルを考えた時に、最短撮影距離を取るのか、明るさを取るのか、の選択になります。
マクロレンズは50mmのF1.4に比較して、明るさで2段暗くなります。ピーカンの日中に撮ることを考えればマクロレンズは何でも撮れる万能レンズですが、曇天や夕暮れ時では手持ち撮影が難しくなることが結構あります。
ちょっと街を流して撮影しようかな、なんて思ったときに、接写しなくてはいけない状況がどれくらいあるかというと、僕の場合、それほどありません。夕暮れ時や室内撮影なんかの光線状態が悪いとき、なんとか開放で手持ち撮影するような状況の方が多いです。
ですので、普通の標準レンズの方が僕にとっては実用的です。マクロレンズが万能とはいっても、日没の時間までこれ一本だけで撮影することは難しいです。
もし最初の一本として、単焦点の50mmクラスの購入を考えている方がいるのであれば、僕は(マクロレンズではない)普通の50mmをお勧めします。本格的にネイチャー写真やるのなら別ですが、こちらのほうが活躍出来る場面が多いような気がします。
でも、今回ご紹介したMicro Nikkorの55mmはスタイルがとてもお気に入りです。良いレンズですよ。